矯正歯科治療を行うものにとってAnchorageの問題は避けては通れないものです。
今までの矯正治療においては、Anchorageのlossを防ぐための顎外固定装置の使用など、患者サイドの協力無しにはその多くは成功が成り立ちませんでした。
特にシビアなケースになればなるほど、顎内顎外固定装置の使用頻度や使用期間は長くなり、結果的に多くの協力性を患者サイドに求めなければなりませんでした。それは、また、トータルの治療期間の延長にもつながってしまいました。
Kyung教授の開発したMIAシステムは多くの顎内固定のように相反固定ではなく、絶対的な固定(Absolute anchorage)であります。患者さんの協力性の有無に関係なく、歯牙を1本1本の単位でコントロールすることが可能となっております。また、その形態は様々なバリエーションを持ち、臨床家にとって非常に使いやすいものとなっております。
私とMIAシステムとの出会いは、昨年第1回のインプラント矯正研究会のセミナーにおいて朴先生の症例を見せていただいたのが最初でした。
私自身、それまで矯正治療における絶対的な固定源を求めて、各種インプラントやボーンスクリューを今まで使用してきましたが、どれも臨床上一長一短が感じられ、もっと使いやすいものはないかと探している最中でした。スライドと講義だけからでしたが、朴先生の症例からはMIAシステムの各種の長所が感じられ、是非臨床に使ってみたいと感じさせられました。
ひょんなことから砂書房の松平さん、またNarae出版の崔社長より朴先生を紹介していただき、朴先生よりKyung教授をご紹介いただきました。
実際に韓国にKyung教授を訪ね、レクチャーを受け、ライブオペレーションの見学を行った結果、いかにこのMIAシステム が、臨床家にとって簡単で安全なものか、そして、力学的なモーメントをどのように捉えて応用されるべきかを懇切丁寧に教えていただきました。
日本に帰ってから早速にこのMIAシステムを私の臨床に応用して参りました。まだ、導入後の日も浅く、十分と言えるほどの臨床経過は出ていませんが、使用の点で簡便かつ安全なことは実感しております。
8月11日に開発者のKyung教授をお迎えし、レクチャーの機会を持たさせていただいたことを機会に、以前より私と共にMIAシステムについて勉強していた仲間の先生方と共にこのMIA研究会を設立することになりました。
より多くの先生方にこのMIAシステムを使用いただき、共に研鑚できる機会を持ちたいと思っております。